2019年は音声チャットボットの時代

4月3日~5日にかけて、東京ビッグサイトでAIエキスポが開催されていました。

私がそこで収集した最新動向について触れたいと思います。

一般事務でAIを活用する場合、RPAとチャットボットがよく紹介されますが、今回はチャットボットについてです。

チャットボットについて簡単に説明すると、社内や社外の問い合わせに対して、電話以外にチャットで回答するという事が最近よくありますね。

大手PCメーカーやNTTやAU、ソフトバンクなんかの通信キャリアなどでも、チャットによる問い合わせが出来る様になってきました。

このチャットを経由で受けた問い合わせに対して、自動で答えを返すプログラムがチャットボットなのですが、昔のチャットボットは利用者が入力した質問から適切な回答を得ることが難しく、チャットに表示された質問の選択肢を選んで、回答を絞り込む方法が一般的でした。

AIが流行してからは、完全ではありませんが、自然な文書で質問をしても内容を理解して適切な回答を返してくれるようになりました。

実は、チャットボットは自然な文書で質問をする方法と、チャットボットが提示する選択肢を選んで回答を得る方法の2パターンが存在します。

そして、自然な文書で質問をする方法には、AIの技術が使われています。

この自然な文書で入力したものを扱うAIの仕組みとして、想定した質問と回答例の一覧を作っておき、想定した質問が来たら回答を返すという単純なものから、入力された文書の意味を推測し、一番適切と思われる回答を見つけて返すものまでレベルがあります。

前者は条件分岐のプログラムで実現されることが多く、表現方法の違い(言葉の揺らぎ)に弱いですが、ロジックが単純なために低価格なチャットポットで採用されています。

後者は機械学習を使うので言葉のゆらぎに強く、それが付加価値となるため価格の高いチャットポットで採用されています。

また、これらの方法を1つ或いは複数組み合わせる製品も存在します。

いずれにせよ、作品までは文字入力を使ったチャットポッドが一般的だったのですが、2019年4月においては、これに音声認識と音声合成を取り入れて、チャットポットを実現する製品が登場してきました。

裏を返せば、それだけ音声認識、音声合成の精度が向上し、また容易に利用できる環境が登場してきたという事なのでしょう。

昨年は、一部のコールセンター向けソリューションでは、音声認識によりテキスト変換した結果と、そこから意味を推測して推奨される回答候補をオペレーターの画面に表示し、オペレーターの作業効率を上げるというものがありましたが、今年はそれが一般のチャットでも採用され始めてきたという印象です。

キーボード入力に慣れていない方々にとって、音声認識と音声合成はシステム利用の敷居を大幅に下げる技術になるので、今後とも発展していくことでしょう。

今は機器に語り掛ける事を恥ずかしく思う人が多いかもしれませんが、AIスピーカーやスマートフォンの普及により、音声によるインターフェースがより一般的になっていくのは自然なことかもしれません。

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