(2)AIの作り方

 
 

AIはコンピュータ上のプログラムです。
つまり、人が「人間の知能」を模倣するようなプログラムを作っています。

AIにも簡単な事しかできないものから、複雑な事がこなせる高度なものまで幅広く存在していると言いましたが、AIにはレベルがあって、そのレベルによってプログラムの書き方が変わります。

一番簡単なレベルは、家電の取説の最後の方に登場する「故障と思ったら?」のルールをプログラム化したものとお考え下さい。

もしAの値が〇〇だったら、Bに飛び、そうでなかったらCに飛ぶ。
Bに飛んできたとき、Dの値が△△だったら、Eに飛び、そうでなかったらFに飛ぶ

みたいに、もし〇〇だったら・・・という風に条件を絞り込んでいって、最終的な答えを出す仕組みです。

この方法だと複雑なことをさせようと思うと、膨大な量の「もし〇〇だったら」を書かないといけないので、ある程度決められた範囲内で答えが出せるような場合に限定されます。

例えば家電の制御とかオセロや将棋のゲームで利用されています。

もっとも、このレベルで作ったAIなら、ハイアマチュアの棋士の方が遥かに勝っています。

もっと高度になってくると、統計学や数学に登場する様々な理論や数式をプログラム化して実現しています。

ここ数年ではさらに進化していて、人間の脳細胞の動作を数式に置きなおして、それをプログラム化したものが使われています。

「深層学習」とか「ディープラーニング」というキーワードを聞いた方もいらっしゃると思いますが、この方法に改良を加えて、より人間の脳の構造に近づかせたもとのお考え下さい。

まとめると、ワードやエクセルと同じように、「人が、色々な方法で人間の知能を模倣するプログラムを作る」ということになります。